今回は日大桜丘の学校情報記事です。
様々な学校を見てきた塾関係者によるリアルなクチコミも含んだ内容になっています。
受験を検討されている方の参考になれば幸いです。
本サイトはできるだけ正確な情報の提供に努めていますが、入試情報・合格実績などのデータは学校公式HPを必ずご自身でご確認ください。
【この記事を書いた人】
・塾業界歴は20年/卒業生は4,000名
・御三家中はじめ全国の最難関中学受験指導
・首都圏を中心とした高校受験指導
・学校法人広報活動支援
・当サイトの記事執筆、学校への取材活動
アクセス
所在地:〒156-0045 東京都世田谷区桜上水3-24-22
TEL/03-5317-9300 FAX/03-3304-4328
・京王線桜上水駅徒歩10分
・京王線下高井戸駅徒歩10分
・小田急線経堂駅徒歩15分
どの駅から行くにも住宅街の中の道を進み、その道幅は狭い。そのため近隣住民からクレームが入りがち。そのたびに注意喚起がなされる。
通学路は携帯電話使用禁止だが、経堂からの通学路は先生の監視が比較的薄いため使用している生徒もいる。
入試情報
【偏差値】
特別進学S:60
総合進学G:56
【内申基準】
*基準は都内生のもの
特別進学S-推薦:5科22
総合進学G-推薦:5科20
*総進は検定準2で+1,特進は加点なし
単願基準:5科15
*フリー受験よりも多少の優遇
特別進学S-併願:5科22
総合進学G-併願:5科20
*偏差値出典:進学研究会
*内申基準:当サイト独自調査、募集要項
推薦は実質倍率1.0倍なので合格が見込める。
単願は合格の場合は入学する必要がある。フリーで受験するよりも10~20点が入試得点に加算される(年によって加算点は異なる)。もちろん加算しても合格最低点に届かない場合は不合格になる。単願志願者の実質倍率は昨年度は1.6倍なので他校の併願優遇を押さえる必要がある。
併願は優遇なので実質倍率は1.0倍となっており合格が見込める。
フリー(オープン)で受けた受験生の実質倍率は2.0倍で厳しい入試となっている。
校風・特色
本章は塾関係者が自身の知識・経験に基づき執筆した。アドバイスとして大いに参考にしていただきたいが、説明会等に参加してご自身の目で確認・判断することも大事です。
基礎情報
・生徒数1528名(2023年4月)
・登校時間 8:25
・3学期制
・授業時間 50分×6時限、土曜日 50分×4時限
・昼食は弁当持参が原則だが、隣接する日本大学文理学部の食堂が利用できる。
・グラウンドは照明あり。体育の授業では隣接の日本大学文理学部のグラウンドも使用する。
・プールは温水プール。塩素消毒ではないシステムなので髪や肌を痛めづらい。
・校舎の各階に学習スペースがあり、生徒が自由に利用できる
・放課後・長期休暇には特別講習あり
・校舎の広さもあり、文理学部の施設も利用するため、休み時間の教室移動が大変なケースもあるので注意が必要。
・二大イベントは体育大会と櫻高祭(文化祭)。どちらも生徒が主体で運営されている。櫻高祭では各クラスの模擬店やイベントなどが行われ、英語部、写真部、華道・茶道部、コンピュータ部、理科実験の企画が行われ、それぞれ盛り上がりをみせる。大学の文理学部百周年記念館も使用し、バトントワラー部、演劇部、合唱部などがパフォーマンスを行い、多くのお客さんを集める。
・海外研修制度があり、希望者にニュージーランドへ3か月または1年の留学やイギリスへの2週間の語学研修が用意されている。それぞれ、ホームステイしながら現地校へ通い英語力を高めるプログラムとなっている。
・日本大学附属の高校生が受ける基礎学力到達度テスト(高2の4月+高3の4月・9月に受験)では、附属校全26校中トップクラスの成績。内部進学の基準はクリアできる生徒が多く、希望学部には行きやすい。
校則
・アルバイト禁止
・携帯電話持ち込みはOKだが、駅からの通学路と学校内は使用禁止。
・定期的な頭髪検査あり(学期に1回くらい)
・スカートひざ丈。
制服
・男子はブレザースタイル。
・女子の冬服はブレザースタイル。夏はセーラー服。スラックススタイルの選択も可能。
・男子の靴下は色指定のみだが、女子の靴下は学校指定のもの。
・ローファー・通学かばんも学校指定。
部活
・約30の部活が活動中。運動系では野球部や男女サッカー部、文化系では吹奏楽部や演劇部、美術部などが活発。バトントワラー部やチアリーディング部は各運動部の大会などで応援団を結成する。
どんな生徒、先生が多いか
クラスの先頭に立って引っ張るリーダータイプというよりも、想いは内に秘めていて仲間と協調しながら物事を進めたいタイプの生徒が多い。それゆえか、イベントも盛り上がるまで時間がかかる。
先生は日大の出身者も多く、良く言うと「日大のことがよくわかっている先生」半面「外のことには無頓着になりがち」な先生が多い。生徒から見ればいわゆる〝昭和感″を出す先生もいて、生徒との意見の相違が起こることもある。
この学校に合う生徒
コツコツがんばれる生徒。中学校で内申対策をしっかりできる生徒。
基礎学力到達度テストの成績で日本大学への推薦権が取れるため、授業にしっかり取り組み定期テストに向けてしっかり勉強を組み立てることができる生徒がこの学校のシステムには合っている。
この学校に合わない生徒
日本大学以外の大学に進みたい生徒。内部進学用のカリキュラムが主なため、他大学受験にはハードルが高い。
全国大会を目指して部活をがんばりたい生徒。施設・設備は充実しているが近年は全国レベルの大会への出場は少なくなっている。ただし、ゴルフ部、ライフル射撃部、バトントワラー部など他校には珍しい部活もあるので、新しいことに取り組みたい生徒にはおすすめ。
制服をアレンジしたい生徒。アレンジすると先生の指導が入る。場合によっては反省文を求められることもある。私立では一般的だが、メイクも原則禁止なので注意が必要。
教育の特徴
ここでは日大桜丘の教育の特徴を紹介してみます。
グローバル教育×ダイバーシティー
本校では英語4技能とコミュニケーション能力向上を目指し、グローバルな視点と発言力を育成しています。ネイティブ教員の少人数授業、日本台湾交流協会との提携、デュアル・ディプロマ・プログラム、中期・長期留学、英国語学研修、ケンブリッジ大学への留学、クラス分割による英会話授業、英検・GTEC全員受験、SAKURA CAFEでの英会話レッスンなど、多岐にわたる教育プログラムを展開しています。
体験型高大連携教育×サイエンスリテラシー
- RINGSとの探究活動
日本大学文理学部の「次世代社会研究センター(RINGS)」と連携し、様々な分野の専門家と共に社会的課題の解決を目指す探究活動を行っている。 - 大学講義の受講
2、3年生は日本大学の文理学部、法学部、経済学部の講座を受講し、大学生と共に学び、単位取得が可能。 - 放課後チューター
日本大学文理学部の学生が、高校生の放課後の学習サポートを行う。 - 学部訪問
1年生は日本大学の各学部を訪問し、大学生活や進路について考える機会を提供。 - 理科教育の充実
理系学部の研究室訪問や理科実験室での実験自習を通じて、理科教育を強化しています。特に3年生の理系選択者向けには、「サイエンスリテラシー授業」を実施し、自らの研究テーマで実験やポスターを発表。 - 出張講義
多様な学部の教授を招き、大学レベルの講義を体験することができる。これにより、高度な学問への理解を深め、新たな進路の選択肢を探ることが可能に。
これらの取り組みを通じて、生徒たちは幅広い分野での知識やスキルを身につけ、将来の進路選択に対してより豊かな視野を持つことができる。
アクティブラーニング×ICT教育
アクティブラーニングとICT教育を組み合わせて、生徒に思考力、判断力、表現力、そして主体的な学び合う能力を身に付けさせる取り組みを行っています。具体的には、以下の方法を採用している。
- 一人一台のタブレット
双方向授業、プレゼンテーション、グループワークを支援するために、ロイロノートなどのツールを使用。 - 全教室に電子黒板
図や動画の投影を通じて効果的な授業を実現し、タブレットを用いた生徒の解答の集計と電子黒板への投影により、比較検討が可能。 - 外部予備校の授業動画配信
ウィングネットの学習動画を利用して、自習をサポートし、授業の予習・復習や受験対策を行う。
これらの方法により、生徒たちはICTを駆使して能動的に学び、新時代に適応するためのスキルも身に付けている。
特別進学クラス
特別進学(S)クラスは、少人数で高度な授業と学力向上プログラムを提供している。IE(Integrated English)プログラムにより、グローバル社会に適応する英語表現力を養成し、大学入試に対応。本校教員による勉強合宿や外部講師の特別講習、放課後補習を通じて、学生の個々の能力向上と団結力を促進する。豊富なキャリア教育、講演会、大学訪問を通じて深い思考力と目的意識を育成。
選抜は一般入試の結果に基づき、推薦合格者も再受験が必要。2年次から特別進学(S)クラスへの移動も可能。
総合進学クラス
総合進学(G)クラスは、基礎学力の定着と「文武両道」を重視した教育を展開。1年生では、日本大学基礎学力到達度テストに向けた学力強化と学習習慣の確立に重点を置く。2年生で文系・理系に分かれ、得意分野の伸長と進路情報に基づく学習を行う。3年生では大学受験に必要な科目の強化を通じて、実力と応用力の向上を図る。また、クラブ活動と勉強の両立をサポートし、生徒一人ひとりの進路相談や疑問解決にも注力。これにより、生徒は充実した高校生活を送り、夢の実現に向けて前進できる環境が整備されている。
第2学年Gクラスの生徒が沖縄へ修学旅行に行ってきました🌞
— 日本大学櫻丘高等学校 (@nusakuragaoka) October 28, 2023
クラス別研修での沖縄ならではの体験や班ごとに計画したタクシー研修,また,沖縄の伝統行事であるハーリー競争など ,様々な経験をとおして,生徒たちは友人との仲を深め,たくさんの思い出を作りました🏖️ https://t.co/ImHUd7yv1r pic.twitter.com/rn5DYg3YLU
進路・進学・大学合格実績
本校の進学実績は、以下の通り。
全体の進学状況: 2022年度卒業生479人のうち、約77%(368名)が日本大学へ、約20%(92名)が他大学へ進学した。
日本大学への進学内訳
法学部: 71名
文理学部: 71名
経済学部: 59名
商学部: 39名
芸術学部: 13名
国際関係学部: 2名
危機管理学部: 11名
スポーツ科学部: 3名
理工学部: 41名
生産工学部: 9名
生物資源科学部: 40名
薬学部: 9名
短期大学部三島校舎: 1名
歯学部附属専門学校: 1名
他大学への進学状況(現役生のみ):
難関国公立大学や有名私立大学にも多数進学しており、代表的なものに北海道大学、筑波大学、早稲田大学、慶應義塾大学などがある。
他にも上智大学、東京理科大学、学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学など多くの大学に進学しています。
【指定校推薦】
上智大学、学習院大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、成蹊大学、成城大学、昭和薬科大学、東京薬科大学、明治薬科大学、昭和女子大学、女子栄養大学、白百合女子大学、東京都市大学、武蔵野大学などが含まれています。
これらの実績から、本校は日本大学への進学に強いつながりを持ちつつ、他の多様な進路選択肢も提供していることがわかると思います。
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