工学院大学附属中学校・高等学校の最新の偏差値、内申基準、そして独自の学校情報をお届けします。
本記事では、工学院大学附属校の総合的な教育内容、特色、受験情報に焦点を当て、保護者や受験生にとって重要な情報を提供します。
塾業界歴25年の執筆者が、教育系メディアの運営経験を活かし、信頼できるデータと分析をもとに、この学校の魅力や受験対策について詳しく解説します。
本サイトはできるだけ正確な情報の提供に努めていますが、入試情報・合格実績などのデータは学校公式HPを必ずご自身でご確認ください。
【この記事を書いた人】
・塾業界歴25年/卒業生2,500名
・都立自校作成校へは100名以上合格
・適性検査型入試~大学受験まで指導
・教育系メディアの運営(年間150万PV)
・当サイトの構築、管理、記事執筆
アクセス
〒192-8622 東京都八王子市中野町2647−2
電話: 042-628-4912
八王子・京王八王子・拝島・南大沢の各駅からスクールバスが出ている。
受験・入試情報
ここでは中学・高校の受験情報を。
保護者世代には男子校時代のイメージがあるかと思うが、現在は共学。学年にもよるが3:1で男子がやはり多い。
本校と同じように”八王子市街からはちょっと遠いところにある”帝京八王子・東京純心・共立女子二・(+一時の穎明館)が人気を落としている中にあっては、一定の支持を集めている。
中学入試
中等部ができた当初はいわゆる「ユル受験」でも合格がもらえたが、現在は違う。
それなりに受験勉強をしないと受からない入試になっている。
2/1AMの実質倍率は2~3.0倍程度。
【中学受験偏差値】
2/1AM
N:40
首:50
当方の教え子たちもけっこう受験する生徒がおり、(穎明館・東京電機大など)より偏差値的上位校に行ける子でもこちらを選ぶご家庭が散見される。
中学入試では、一般的な2科目・4科目の入試だけでなく、適性検査型の入試もあり、都立南多摩中等教育学校との併願が多い。
問題は基本的な問題が中心なので、過去問をしっかり解き、学校説明会で説明されたポイントを押さえれば合格できる。ただし、国語の入試には高い配点の記述問題があるため、しっかり対策をしておく必要がある。
高校入試
【高校受験偏差値】
先進文理:55
インターナショナル:54
文理:50
【内申基準】
先進文理-推薦:3科13or5科20
インター-推薦:3科11かつ英検2級
文理-推薦:3科11or5科18
先進文理-併願:3科14or5科21
インター-併願:3科12かつ英検2級
文理-併願:3科12or5科19
*偏差値出典:進学研究会
*内申基準:当サイト独自調査、募集要項
先進文理と文理は併願で最大+3の加点がある。(検定3級+1、準2で+2)
女子は優遇制度がある。
併願は優遇なので安心して受験でき、私立の併願も可(ただし本校第2志望であること)。
受験対策は都立第1志望であればまずは都立の勉強をしておけばよい。
高校入試は内申基準をクリアすることが大前提。ほとんどの年で生徒の枠は単願・併願問わず内申基準をクリアしている生徒で埋まる。オープン入試で受験する生徒はあまりいない。
特色・特徴・その他
特色・特徴
- 2021年度から現在の校長先生が就任。学校改革を続けている。校長先生はスーツではなく生徒と同じ制服を着用している。
- 校舎内は中央が吹き抜けになっており開放感あふれる。
- 図書館に3Dプリンターが設置されており、生徒たちがプログラミングしたデータを実際に形にできる。
- 理科室は大学の施設を利用することが多く、工学院大学の先進技術に触れることができる。
- 理系のイメージがあるが、カリキュラムの一番のウリは英語。
- すべてのホームルーム教室にWi-Fi設備と電子黒板設置済。天文台は他の学校にはなかなかない施設。
- 放課後は自習室に大学生のチューターが常駐。自習室は早朝でも利用可能。
校則
・アルバイト禁止
・携帯電話は校内およびバス停、バス内では使用禁止
・スカートひざ丈
全体的に厳しくはない印象。
部活
約20の部・同好会が活動している。柔道部・陸上部・硬式野球部・ダンス部などが強豪。
自動車部は大学教授がアドバイスしてくれる。デジタルクリエイター育成部というユニークな部活もある。
進路・進学・大学受験
工学院大学への内部推薦基準は結構厳しい。高1からきちんと学習をしていないと基準に達しない生徒もいる。
2023年の内部推薦で工学院大学へ進学したのは26%ほど。理系学部しかないので、文系の生徒は必然的に他大学を目指すこととなる。
大学附属であり、他大学受験に有利なカリキュラムにはなっていない。自習室や先生を活用して積極的に学習を進め、情報を取得していく必要がある。
どんな生徒、先生が多いか
中学受験で入学した生徒も高校受験で入学してくる生徒も、第一志望で入学する生徒はあまり多くない。そのため入学したての4月はモチベーションがそんなに高くない生徒が多い印象を受けることがある。
オリエンテーションや部活の仮入部が始まってくると徐々にマイナスな部分は消え、積極的な生徒が多くなってくる。
先生方は熱心な先生が多い。附属校であるため数学以外は割とのんびりしたカリキュラムをしいており丁寧に指導されている。
この学校に合う生徒
・主体的に取り組む生徒。校内での携帯電話は禁止だがPCは自由に使える。学習アプリを活用し、学力を高められる生徒には合っている。また、自習室や大学の設備、パソコンルームや図書室など充実した設備が整っているので、積極的に活用できる生徒にはどんどん学力を高めるシステムとなっている。
この学校に合わない生徒
・誘惑に負けがちな生徒。内部推薦基準は低くはない。クリアできるかできないかは生徒しだい。また、1人1台所持しているPCは自由に使用できる。YouTubeや漫画など見ようと思えば見られてしまう。調べものをしたり、学習アプリを利用するなど正しい利用が求められる。このあたりは生徒個人のリテラシーやモチベーションに大きく左右される。
・消極的な生徒。大学の施設も先生への質問も生徒側から求められれば動くというスタイルのため、消極的な生徒は充実した施設・設備、先生の恩恵を享受できないで、「ただ通っている」だけになってしまう危険性がある。
・バスに弱い生徒。どうしても最寄りの八王子駅からもバスで30分ほどかかる。バスが弱い生徒には大変かもしれません。
教育内容
本校の教育目標は、急速に多様化しているグローバル社会において、自ら考え、失敗を恐れずに挑戦し、新しい価値を創造する人材を育成することにある。生徒たちは自分の夢を追いながら、グローバル社会に貢献する人材へと成長することを目指す。このために、学校は進歩的で創造的な学習環境を提供している。
- K-STEAM
科学、技術、工学、芸術、数学(STEAM)を統合したカリキュラム。このプログラムは、グローバル・リベラルアーツと数理情報工学の組み合わせを特徴としている。 - ICT(情報通信技術)の活用
先端技術の使用、ICT機器の積極的な導入により、生徒たちは日常的に最新の技術を利用し、これらの技術を駆使する能力を高める。 - 興味関心の探究
生徒たちは自分の興味や好奇心を追求し、独自のテーマを設定し、探究力を身につける。 - 未来を見据える
工学院大学をはじめとする他大学との連携教育を通じて、早期から高校卒業後の進路を考え、それに向けて努力する。 - 地球規模での考え方
国内だけでなく、世界中の問題に対して考え、解決に貢献できる人材を育成。 - 英語教育
高レベルな英語力を身につけるためのプログラムとして、英語で授業を行う。 - 協力と成長
学校行事や部活動を通じて、生徒たちは仲間と共に成長していく。 - MakeRoom & Fabスペース
創造的なアイデアを形にするための施設。ここでは、3Dプリンターや3Dスキャナーなどの機器を使用し、プログラミングやデザインなど様々な分野での創造活動が行う。 - サイエンス部: 天文学から自然科学まで、幅広い科学分野での学習と活動を行う。
- 中高大院連携
隣接する工学院大学をはじめとする他大学との連携により、特別講座や研究室訪問などを通じて、学ぶ機会を広げる。 - ICTツールを駆使した授業
現代社会に不可欠な情報リテラシーを身につけるための授業。Microsoft 365やGoogle Classroomを使用。 - 探究論
個々の生徒が自分の課題を設定し、調査・研究を行い、論文を作成。
このような多様なプログラムを通じて、生徒たちはグローバル社会で活躍するための知識、スキル、そしてマインドセットを身につけることを目指している。この教育方針は、生徒たちをただ知識を得るだけでなく、実際に世界で活躍し、問題解決に貢献できる個人へと成長させることを重視してる。
その他の重要な教育要素としては…
- Cambridge English Schoo
ケンブリッジ英語検定を通じて、生徒たちはグローバル社会で通用する本物の英語力を養う。 - Cambridge International School:
英語、数学、理科、探究論文を中心に、国際的な資格であるIGCSE、AS、Aレベルの授業を提供し、海外大学進学の可能性を広げる。 - ネイティブ教員
英語、数学、理科などの科目をネイティブ教員が指導し、日常的な英語コミュニケーション能力を強化。 - 英語検定
実用英語技能検定(英検)、ケンブリッジ英検、TEAP、IELTSなどの英語検定試験を実施し、英語力の証明と大学入試での活用を奨励。 - ROUND SQUARE
世界60か国180校からなる私立学校連盟に参加し、国際理解、民主主義、環境問題、冒険心、リーダーシップ、奉仕の精神などを学ぶ。 - 海外研修プログラム
国連が定めたSDGsの目標に対する貢献を目指すプロジェクト、留学プログラム、短期海外研修などを通じて、生徒たちは国際的な視野を広げる機会を持つ。
この学校では、生徒一人ひとりの興味や才能を尊重し、彼らが自分自身の目標に向かって成長し、グローバル社会で活躍できるように支援することに重点を置いている。
現代社会の変化に対応し、創造的で主体的に行動できる人材を育成することが、工学院の教育目標の核となっている。
コース
2022年度から新しい体制が始まり、
【中学】
・先進クラス
・インターナショナルクラス
【高校】
・先進文理コース
・文理コース
・インターナショナルコース
が設けられている。
本校では、標準授業時間数以上の授業を行い、特に数学と英語に重点を置いている。
また、アクティブラーニング、探究活動、デザイン思考などを通じて、生徒が自ら考え、問題を解決する力を養っている。
中学校
先進コース
文理バランスよく学ぶコース。
中2で中学数学を終わらせ、中3からは高校数学を先取り。
高校2・3年次はスーパーサイエンスクラス・理系クラス・文系クラスに分かれる。
インターナショナルクラス
数学と理科で英語イマージョン授業を行う。
高校インターナショナルコースでは哲学の授業を行っている。
海外大学・国内大学それぞれの受験に対応した授業を行っている。
高校
各コースとも1年次は文理共通カリキュラム。2年次より文系・理系に分かる。先進文理コースでは2年次より「スーパーサイエンスクラス」を設置。インターナショナルコースでは、一部の科目で日本語の授業か英語イマージョンの授業かを選択可能としている。
【先進文理コース】
国公立大学や難関私大といった高い進路目標の実現を目指すコース。
【文理コース】
勉強と学校生活を両立し、着実に大学進学を目指すコース。
【インターナショナルコース】
英語で学ぶイマージョン教育を数学・理科・社会の一部でも行っている。10人超のネイティブの教員が授業内外で積極的に生徒とコミュニケート。
進路・大学合格者数
以下は既卒生を含む実績。
国公立大学
国立大学の合格者数は多くはない。農工大に2名、筑波大学、電気通信大学、埼玉大学、信州大学、富山大学、都留文科大学などにそれぞれ1名の合格者がいる。
私立大学
東京理科大学(8名合格)、明治大学と中央大学(それぞれ10名合格)が目立つ。
医学部は北里大学、昭和大学、東京医科大学へそれぞれ1名。
工学院大学では、特に工学部(17名)と情報学部(30名)で多くの合格者が出ている。
立命館大学、明治学院大学、関西学院大学、日本大学など、様々な大学への合格出ている。東洋大21名、専修大17名が目立つ。
詳しくは学校HPで確認できる。
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