本記事では、桜美林中学・高校の最新の偏差値、内申基準、入試情報に加え、学校の特色や教育方針、そして大学合格実績に重点を置いて解説します。
塾業界で20年以上の経験を持ち、全国の最難関中学・高校の受験指導を行ってきた筆者が、桜美林の教育内容や特徴を詳細に分析。ぜひ参考にしてみてください。
本サイトはできるだけ正確な情報の提供に努めていますが、入試情報・合格実績などのデータは学校公式HPを必ずご自身でご確認ください。
【この記事を書いた人】
・塾業界歴は20年/卒業生は4,000名
・御三家中はじめ全国の最難関中学受験指導
・首都圏を中心とした高校受験指導
・学校法人広報活動支援
・当サイトの記事執筆、学校への取材活動
アクセス
・JR横浜線[淵野辺駅]からスクールバスで8分、または徒歩約20分
・京王線・小田急線・多摩都市モノレール[多摩センター駅]からスクールバスで約20分
朝の淵野辺駅周辺は桜美林生だけでなく青山学院大学の学生や麻布大学の学生などもいて、混雑することが多い。スクールバス乗り場も本当に混むので少し余裕を持って駅に着いた方がよい。ただし、バスはかなり多くの本数あり、乗れば10分以内には学校に到着するので心配する必要はない。
桜美林中学・高校の偏差値,内申,受験情報
中学入試
【中学受験-偏差値】
2/1AM
Y:43
N:49
首:54
中学入試では、一般的な2科目・4科目の入試だけでなく、総合学力試験がある。
総合学力試験では12月にプレテストもあり、点数をABCランクで教えてくれる。
2月の本番までの予行演習と最後の学習プランの修正に活用するとよい。
総合学力試験は公立中高一貫校との併願する生徒も多い。
問題は基本的な問題が中心なので、過去問をしっかり解き、学校説明会で説明されたポイントを押さえれば合格できる。
高校入試
【高校受験偏差値】
国公立:64
特進:61
進学:58
【高校受験内申基準】
国公立:5科25
特進:5科24
進学:5科22
*偏差値出典:進学研究会
*内申基準:当サイト独自調査、募集要項
高校受験に関して。
加点は英検、数検それぞれ準2以上で+1(最大+2)。
併願は優遇で公私併願可の上、書類選考も可。なので2/10に他私立にチャレンジできる点はメリット。
ただし書類選考の場合は、本校を都立・県立の滑り止めとする際は2/17に筆記試験(特待・コースアップ選考)を受験する必要がある。もちろん2/10~12で桜美林よりも行きたい私立の合格が出ていれば受ける必要はない(辞退)。
高校入試は内申基準をクリアすることが大前提。ほとんどの年で生徒の枠は単願・併願問わず内申基準をクリアしている生徒で埋まるため、オープン入試は2~2.5と高い倍率となる。
ちなみに2023年の1年生が9クラスと少なかったのは、併願としている生徒が多い都立八王子東高校や都立町田高校などの都立高校倍率が落ち着き、都立に流れたことが要因。
特徴・特色・その他
本章は塾関係者が自身の知識・経験に基づき執筆した。アドバイスとして大いに参考にしていただきたいが、説明会等に参加してご自身の目で確認・判断することも大事です。
基本情報
2021年に3つ目のグラウンドが完成。人工芝が敷かれている。
体育館が2つ、柔剣道場、テニスコートなど運動施設は充実。
キリスト教校ならではのチャペルにはパイプオルガンが設置されていて、その演奏で讃美歌を歌うこともある。
学食は中高生とも使用可能。おおよそ1食300~400円前後でボリューム感のあるメニューが豊富。
パンの自動販売機もあって便利。
校則
・1学期に1回ほど服装検査がある。
・茶髪禁止
・パーマ禁止
・男子の長髪禁止
・スカートはひざ丈
・バイク禁止
・アルバイト原則禁止(何かしらの理由があれば届出制によって認められる)
・携帯電話の校内使用禁止
部活
2022年にはチアリーディング部と美術部が学展の最優秀学校賞を受賞。軽音楽部はコンクールの入賞歴多数。
学校活動・イベント
桜空祭(文化祭)や体育祭を中心に盛り上がるイベントがたくさん。特に、体育祭での応援団やダンス部、チアリーディング部のパフォーマンスが一番の盛り上がりをみせる。
どんな生徒、先生が多いか
桜美林出身の先生も多く、総じて面倒見が良い。質問にも親身になって答えてくれることが多い。
ただし、「質問に行ったり、先生を頼ったりすれば」という前提条件があるので、1人ひとりの生徒に対して「先生から…」ということはあまりない。
職員室はどの教室からもそこまで遠くないので積極的に利用することをお勧めする。
積極的で落ち着いた優しいタイプの生徒が多いが、部活やイベントとなるとしっかり盛り上がるメリハリのきいた生徒が多い。
この学校に合う生徒
学校の方針で「国際人の育成」が掲げられているため、英語の授業のレベルは他の同レベルの学校と比較して高い。もともと英語に苦手意識があるとついていくのが大変になる可能性がある。英語だけ塾を活用している生徒も一定数いる。高校では第二外国語(中国語・韓国語)が選択できる。英語以外の言語も早くから学びたい生徒にとってはおすすめ。
桜美林大学の内部推薦権を保持したまま他大学も受験できる制度があり、浪人するリスクなく積極的にチャレンジできる。
指定校推薦で青山学院大学の枠が20を超えていたり、国際基督教大学に枠があったりとキリスト教校の恩恵を受けている枠も多数ある。文系で推薦を目指す生徒にとっては推薦枠は余るくらい用意されている。
この学校に合わない生徒
信仰を強制されることはないが、キリスト教の学校のため礼拝・聖書の授業がある。ご家庭の方針、生徒自身の信仰に合わないと判断したらやめた方がよい。
基本的には桜美林大学以外の大学を受検するようすすめられる。一方でカリキュラムは他の進学校と比較するとそこまでスピード感はない。上位国公立大学進学を目指すのであれば、高1時点で国公立コース在籍は大前提になる。
桜美林の教育
桜美林学園は、キリスト教精神に基づき国際人の育成を目指す教育機関です。創立者の言葉「学而事人」、すなわち「学んで人に仕える」が学園のモットーであり、これは学ぶ目的が社会奉仕にあることを意味している。
学園では礼朝の礼拝を通じて一日を始める。これは自己省察の時間であり、重要なことを心に留める機会となっている。
また、桜美林では国際教育プログラムにも力を入れており、海外研修旅行や留学プログラムを積極的に行っている。これらのプログラムは、語学の実践の場であると同時に、異文化理解を深め、人間力を磨く貴重な経験となる。
例えば、中学3年生は12月にオーストラリアへ研修旅行がある。また、中学2年生と3年生はシンガポールやフィリピンで短期留学を行い、高校生はイギリスやアメリカ、ニュージーランド、カナダでの留学の機会がある。
姉妹校訪問プログラムも充実しており、韓国や中国の学校と交流を深める機会も提供されている。
中学校カリキュラム
中学校カリキュラムは、「自分の将来のために何を学ぶべきか」を意識し、広くかつ深い学びを提供することを目指している。
中学3年間は基礎学力の確立と自学自習の能力を養うことに重点を置いており、高校での「夢の実現」に向けた「広く深い学びの場」への橋渡しとなるよう設計されており、生徒一人ひとりが自己の将来を見据え、自発的かつ効果的に学びを進めることが期待されている。
高校カリキュラム
桜美林学園の高等学校カリキュラムは、「自分の将来のために何を学ぶべきか」という観点から、生徒が自らの夢の実現に向けて広く深く学ぶことを目指している。
カリキュラムは、生徒が志望する分野や得意なことをより深く学ぶために編成されており、国公立大学コースと進学・特別進学コースがある。
国公立大学コース
1年生
- 文系・理系に分かれず、全てHR単位での授業。
- キャリアガイダンスと進路ガイダンスを通じて、将来の進路・興味関心を見極め。
- 国公立コース生専用の自習室で放課後の自習。
- 特別講習で学力向上を図る。
2年生
- 文系: 国語、社会、英語、数学Ⅱ・B、生物基礎などをバランスよく学習。
- 理系: 数学Ⅱ・B、理科2科目、英語、論理国語・古典演習、公共などを十分に学習。
3年生
- 文系: 国語・社会を十分に学び、二次試験に向けた思考力・記述力を伸ばす。
- 理系: 数学・理科を十分に学び、二次試験に向けた思考力・記述力を伸ばす。
進学・特別進学コース
1年生
- 文系・理系に分かれず、すべてHR単位での授業。
- 基本的な学力を基礎から応用まで徹底的に学習。
- キャリアガイダンス等を通して将来像を明確化。
2年生
- 文系: 英語、国語、社会を中心に学習。
- 理系: 英語、数学、理科を中心に学習。
3年生
- 文系: 私大受験に直結した授業を中心に展開。国公立大学への受験対策も可能。
- 理系: 私大受験に直結した授業を中心に展開。国公立大学への受験対策も可能。
このカリキュラムは、生徒一人ひとりが自分の夢や目標に応じて、必要な学力とスキルを身に付けることができるようになっている。
それぞれの学年で、生徒の進路に合わせた指導が行われ、自らの将来像に向けて学びを深めることが奨励されている。
進路・進学・大学合格者数
一定の成績基準(平均評定3.2)と出席日数をクリアしていれば桜美林大学への推薦権を保持したまま他大学の受験ができるシステムがある。
前述のとおりキリスト教校として他大の推薦枠も多い。
(詳細は下記リンク先)
以下は2023年度合格者数が多い大学。
【合格者数上位5位】
桜美林大学 – 90人
専修大学 – 75人
日本大学 – 62人
明治学院大学 – 57人
法政大学 – 57人
神奈川大学 – 56人
中央大学 – 48人
東海大学 – 43人
明治大学 – 39人
立教大学 – 35人
国公立は36名が合格。都立大11名が抜けて目立つ。
続いて2023年度 学校推薦型選抜枠が多い大学は以下。
【学校推薦型選抜枠が多い大学上位5校】
青山学院大学 – 24人
東京農業大学 – 22人
明治学院大学 – 11人
工学院大学 – 10人
北里大学 – 8人
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