本記事では、東京都国立市にある桐朋中学校・桐朋高等学校の詳細な学校情報を20年以上の塾業界経験を持つ著者が、まとめました。偏差値や教育方針、校風などを分析し、桐朋中高がどのような子に最適かもアドバイス。桐朋中高を検討している生徒や保護者の参考になるはずです。
本サイトはできるだけ正確な情報の提供に努めていますが、入試情報・合格実績などのデータは学校公式HPを必ずご自身でご確認ください。
【この記事を書いた人】
・塾業界歴は20年/卒業生は4,000名
・御三家中はじめ全国の最難関中学受験指導
・首都圏を中心とした高校受験指導
・学校法人広報活動支援
・当サイトの記事執筆、学校への取材活動
アクセス
所在地:〒186-0004 東京都国立市中3-1-10
TEL: 042-577-2171
【JR中央線国立駅南口下車】
・大学通りを南へ徒歩15分
・立川バス「矢川駅」方面行き5分バス停「桐朋」徒歩1分
【JR南武線谷保駅下車】
・北へ徒歩15分
・立川バス「国立駅南口」方面行き5分バス停「桐朋」徒歩1分
偏差値
中学入試
【中学入試偏差値】
2/1
Y:56
N:59
首:67
国語は記述問題が多く対策が必要。過去問をやるときは塾の先生や保護者に添削してもらう必要がある。
高校入試
偏差値:65
推薦:実施なし
併願:制度なし
~実質倍率~
2023年度:1.49倍
2022年度:1.44倍
2021年度:1.37倍
*偏差値出典:進学研究会
*内申基準:当サイト独自調査、募集要項
推薦・併願は行っておらず、実力一発勝負。
試験日である2/10は比較的近いエリアの早稲田実業、国際基督教大、中大杉並、中大附属といった大学附属校と試験日が重なる。なので「大学は国公立へ」と考える男子が本校を選択するケースが多い。
ハイレベルな受験となり、当然だが他私立で併願を押さえておくことは必須となる(その場合は2/12の拓一or自信があるなら錦城あたり)。
合格最低点はおおよそ140~165点の範囲。どの科目も単純な暗記だけでは対応できず、粘り強く考える習慣を身に付けておくことが必要。
対策としては12月からは都立自校作成校や難関私立の過去問をやりこみ実力をつけておきたい。
なお、合格した場合の入学金納入期限が2/12になっており、都立発表までの延納は不可(+都立に行く場合の返金もナシ)になっている点は注意しておきたい。
学校情報・特色
基礎情報
- 登校時間…8:30
- 授業時間…50分×6時限 、3学期制
- 学生食堂あり…基本は弁当持参だが、中学生・高校生ともに学食で食べることも可能。購買でパンなどを買うことも可能。
- 中学校のクラス編成は、小学校からの内部進学者と中学からの入学者で、各クラスが均等になるように編成される。
- 高校のクラス編成は、中学校からの内部進学生と高校からの入学者で、各クラスが均等になるように編成される。また、高2から高3に進級するタイミングでのクラス替えはない。
- 中学校での習熟度別のクラス編成は行わない。
- 高1・2の数学の授業は内部進学の生徒と外部から入学の生徒で進度が異なるため、別クラスにて授業を進行させる。文系理系選択後は同一クラスにて授業を進める。
- 数学は桐朋独自のテキストがあり、問題集は配布されるが基本的には生徒自身で進める。
校則
「学校生活ハンドブック」に記載されている。
最低限のルールとして、
- 頭髪を整えること
- 午前7時30分より前には登校しないこと
- 通学の際は靴を履いてくること
があるが、基本的には生徒の自主性に任され、髪を染めることもOK。
携帯電話の校内使用に関しては厳しいとの生徒情報が多い。
制服
- 中学校は学ラン(メーカーの指定なし)
シャツ・ズボン(校章のアイロンプリントをつければどのメーカーでもOK)
カバン・靴(学校指定のものはなく自由) - 高校は私服
学校行事
桐朋祭(文化祭)
6月実施。一般公開もされ、多くのお客さんが来校する。実行委員会を中心として運営がなされ、生徒が思い思いで参加団体を結成し、展示発表やパフォーマンスを披露したりする。生徒が自らの関心を深く掘り下げ、研究してきたことをプレゼンするものもある。テーマは「ハップル宇宙望遠鏡が見た宇宙」や「数学オリンピックから学ぶ数学」、「ローカル線と沿線地域の活性化」など多岐にわたる。
自由研究展示会
11月実施。桐朋祭同様一般公開される。
社会科見学
中1の5月実施。地元の国立・国分寺の地理や歴史について学ぶ。
修学旅行
高2の10月実施。4泊5日
在校生と卒業生の懇談会
11月実施。高2生対象に、大学で教鞭をとっているOBが来校し、志望する大学・学部・学科のイメージを持てるよう話をしてくれる。OBの専門分野は医学・化学・工学・文学・心理学・法学・社会学など様々あり、1月に高3での履修希望を提出する前に、生徒たちは話を聞いて希望の進路のイメージを膨らませることができる。
卒業の進路・大学受験対策
他校に比べ浪人率が高いのは、生徒の自主性を大事にする校風のため、さらに上位大学を求めている生徒が多かったり、医学部進学を考えている生徒が多かったりするため。
どんな生徒が多いか
・生徒自身に何かしらの「こだわり」を持っている生徒
その生徒個々の好きなこと、得意なこと、興味・関心をそれぞれがもっており、それをお互いに尊重しあえる風土がある。例えば、数学が好きで数学論文コンテストなどに参加する生徒や、将棋が好きで奨励会を目指すような生徒、部活に本気で取り組む生徒など様々なこだわりを持った生徒がいる。
・メリハリをもって取り組める生徒
勉強するときはする、イベントで盛り上がるときには盛り上がる。しっかりとオン・オフの使い分けができる生徒が多い。
・この学校に合う生徒
強い「こだわり」を持った生徒。そしてそのこだわりを桐朋中高で高められる生徒。
自主性を重んじる校風のため、周りを気にせず自らで行動できる生徒におすすめ。
・この学校に合わない生徒
管理をしてほしい生徒。
保護者面談では、成績が学年の中でどのくらいの位置にいるかは教えてくれる。成績下位生には補習授業もあるが、基本的には生徒自身が先生に主体的に質問したり、友だち同士教えあったりすることで解決することが求められている。小テストや提出物などはあくまで生徒自身に理解度を確認してもらうためのものとしてある。
教育方針
中学
受験教科だけでなく生徒の可能性を引き出す授業や多彩なクラブ活動が重視されている。
基本的な学習習慣の確立、教員と生徒の強い信頼関係、そして学問の面白さを伝える専門性の高い教員が特徴。
また、自然豊かな環境が生徒の心を育む大切な要素として挙げられる。
高校
桐朋高校は「自主」「敬愛」「勤労」を教育目標に掲げ、民主的な社会の担い手にふさわしい自主性と協調性を持った人格形成を目指している。生徒は自主練習、生徒会や委員会活動を通じて自分の目標に向かい、個性を尊重し合いながらともに成長している。また、専門性の高い教師たちが生徒と深い関係を築き、自主性を支えている。新しい施設にはプラネタリウムや天文ドーム、理科実験室などがあり多様な学習活動をサポート。これら環境が生徒に自ら考え、主体的に学ぶ態度を育むことを促し、将来を切り開く力を養っている。桐朋は生徒が自分自身を活かし、新たな社会を築くための学びの場となっている。
2023年度大学合格実績
以下は2023年度の大学入試結果(現役のみ)です。
合格者数の多い大学順になっています。
国公立大合格実績(現役)
東京大 7/ 筑波大 7/ 一橋大 7/ 電気通信大 6/ 北海道大 5/ 東京農工大 4/ 防衛大学校 4/ 横浜国立大 3/ 東北大 3/ 東京工業大 3/ 東京海洋大 3/ 名古屋大 3/ 京都大 2/ 東京都立大 2/ 富山大 2/ 鹿児島大 2/ 東京医科歯科大 1/ 東京学芸大 1/ 東京芸術大 1/ 神戸大 1/ 高崎経済大 1/ 防衛医科大学校 1/ 千葉大 1/ 東京外国語大 1/ 静岡大 1/ 名古屋工業大 1/ 滋賀大 1/ 大阪大 1/ 水産大学校 1/ 九州大 1/ University of Bath 1/ University of Bristol 1/
私立大合格実績(現役)
明治大 73/ 早稲田大 52/ 中央大 47/ 東京理科大 45/ 慶應義塾大 43/ 青山学院大 34/ 法政大 32/ 上智大 30/ 立教大 26/ 日本大 25/ 芝浦工業大 14/ 東京農業大 12/ 東洋大 10/ 学習院大 8/ 専修大 8/ 玉川大 7/ 明治学院大 7/ 成蹊大 6/ 工学院大 5/ 順天堂大 5/ 神奈川大 5/ 多摩美術大 5/ 帝京大 5/ 武蔵大 5/ 北里大 5/ 國學院大 5/ 桜美林大 3/ 成城大 3/ 東京都市大 3/ 明星大 3/ 駒澤大 2/ 国際基督教大 2/ 東海大 2/ 同志社大 2/ 武蔵野大 2/ 立命館大 2/ デジタルハリウッド大 1/ 杏林大 1/ 関西学院大 1/ 関東学院大 1/ 桐朋学園大 1/ 埼玉医科大 1/ 昭和大 1/ 星薬科大 1/ 鶴見大 1/ 東京医科大 1/ 東京音楽大 1/ 東京経済大 1/ 東京工科大 1/ 東京造形大 1/ 東京薬科大 1/ 日本医科大 1/ 日本歯科大 1/ 武蔵野美術大 1/ 福岡大 1/ 文教大 1/ 明治薬科大 1/
医学部合格実績(現役)
東京医科歯科大 1/防衛医科大学校 1/筑波大 1/富山大 1/名古屋大 1
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