今回は「オール3前後の受験生が行けそうな都立」というテーマで書いてみたい。
データは先日進学研究会から発表されたR6年度受験用合格目安を参考とした。
なお、本稿では単純に内申点(調査書点)に絞って候補となる高校を挙げてみる。受験生の偏差値や得点力は見ていないのでご注意を。
まずは調査書点のおさらい
本題に入る前に調査書点の計算方法を確認しておこう。
調査書点は以下の計算式で求められる。
国数英社理の合計評定+(実技4科の合計評定)×2
仮に9科すべての評点が3の場合…
国数英社理の合計評定+(実技4科の合計評定)×2
↓
15+12×2=39
となる。
本稿では”2が1個ある”~”4が1個ある”までを範囲として受検候補校を挙げてみたい。
2が1個ある受験生の調査書点
「2が1個ある」場合は…
①5科に2が1個あり、それ以外は3
→調査書点は38
②実技科目に2が1個あり、それ以外は3
→調査書点は37
オール3の受験生の調査書点
前述のとおり。
オール3
→調査書点は39
4が1個ある受験生の調査書点
次は4が1個ある受験生の調査書点は以下になる。
①5科に4が1個あり、それ以外は3
→調査書点は40
②実技科目に4が1個あり、それ以外は3
→調査書点は41
よって本稿では合格の目安が調査書点37~41の高校を挙げていく。
“オール3″前後で狙える都立高校
なお、以下の数値は合格率60%のものです。
調査書点 | 高校名(偏差値)総合得点 |
41 | 保谷(SS47)640 杉並(SS46)630 松ケ谷*外(SS46)630 日野(SS45)620 |
40 | 松原(SS43)590 高島(SS43)590 小川(SS43)590 紅葉川(SS42)580 片倉(SS41)565 |
39 | 田無(SS42)575 府中西(SS42)575 大崎(SS41)560 飛鳥(SS41)560 板橋(SS41)560 福生(SS40)545 |
38 | 桜町(SS41)555 府中東(SS41)555 日本橋(SS40)540 竹台(SS39)525 葛飾野(SS38)490 八王子北(SS37)490 |
37 | 篠崎(SS39)520 忍岡(SS38)505 足立西(SS38)505 小平西(SS38)505 久留米西(SS38)505 武蔵村山(SS37)485 |
繰り返すが上記数値は合格率60%のもの。
あくまで合格基準となる数値であり、当日の出来次第では不合格の可能性もある。
「絶対都立」というご家庭は場合によっては出願校を下げることも視野に入れておく必要がある。
念のため以下に総合得点の計算式を示しておくので、ご自身でも実際に計算してみましょう。
総合得点の計算式
↓↓
(調査書点×300÷65)+(当日点×1.4)
仮に、「内申はオール3(調査書点39)」「当日点は250点(5科平均50点)」という場合は…
(39×300÷65)+(250×1.4)
=(180)+(350)
=530点
となる。
なので、上で挙げた調査書点39(田無・府中西・大崎・飛鳥・板橋・福生)の各校に関して言えば「オール3・入試得点250点」だと少々分が悪いことが分かる。
2023年度入試(2023年2月実施)の都平均点は国語80.8点、数学57.6点、英語62.8点、社会55.6点、理科59.4点となっており、平均点の高い国語で点を稼いでおく必要がある。
12月~1月に数年分の都立過去問を解いて(かならず時間を計って)、①どの程度点が取れるか②問題形式に慣れておく、ようにしよう。
なお、スピーキングテストについてはそれほど合否に関係しないと言われている。(やらない学校もあるらしいが)中学校での練習で形式に慣れておく程度でよいと思われる。
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